ブログ
  1. ホーム
  2. 事業一覧
  3. ブログ
  4. 地域の間伐材を価値ある資源へ。marui labが提案する小ロット試作から始める林業の6次産業化と特産品開発

地域の間伐材を価値ある資源へ。marui labが提案する小ロット試作から始める林業の6次産業化と特産品開発

「自社の製品開発にサステナブルな素材を取り入れたい」「地域の間伐材を活かして地方創生に貢献したい」とお考えではありませんか?
SDGsやカーボンニュートラルへの関心が高まる中、環境配慮型の素材として「間伐材」が注目を集めています。

しかし、いざ間伐材を使おうとすると、コストや加工の難しさ、用途の制限といった高い壁に直面することも少なくありません。
環境に良い取り組みを始めたくても、具体的な一歩を踏み出せずに悩んでいる担当者様は非常に多いのが現状です。

そこで本記事では、間伐材の基礎知識や抱える課題を整理したうえで、従来の常識を覆す「デジタル技術を用いた革新的なアップサイクル手法」について詳しく解説します。素材選びにストーリー性を求め、次世代のものづくりを目指す企業や自治体の方は、ぜひ最後までお読みください。

読者
読者

間伐材って環境に良いイメージはあるけれど、実際にはどうして活用が進まないんだろう?自社製品に組み込むための新しいアプローチを知りたいな。

この記事でわかること
  • 間伐材が生まれる背景と森林保全・SDGsとの深い関係性
  • 間伐材の利用を阻む「コスト」と「品質」にまつわる構造的な課題
  • 3Dプリント技術(ペレット・フィラメント化)が可能にする次世代のアップサイクル
  • 地域素材を活かしたオーダーメイド材料製造による地方創生の可能性

間伐材とは?基礎知識とSDGsの関係

間伐材(かんばつざい)とは、森林の健全な成長を促すために、過密になった木々の一部を間引きする「間伐」という作業の過程で発生する木材のことです。日本の豊かな森林資源を守り、持続可能な社会を実現するうえで、この間伐材の動向は非常に重要な鍵を握っています。

間伐を行う目的と「切り捨て間伐」の課題

森林の木々は、成長するにつれて枝葉が広がり、お互いの太陽光を遮るようになります。光が届かなくなった地表では下草が枯れ、土壌の保水力が低下して土砂崩れなどの災害リスクが高まります。そのため、一部の木を伐採して森の中に適切な光を採り入れ、残った木を太く健全に育てる必要があり、この管理作業を「間伐」と呼びます。

しかし、ここで大きな問題となっているのが「切り捨て間伐」です。間伐によって切り倒された木を山林から搬出するには、膨大な人件費や輸送コストがかかります。木材としての市場価値(取引価格)に対して搬出コストが見合わない場合、伐採された木がそのまま山の中に放置されてしまうケースが後を絶ちません。この「切り捨てられた木の放置問題」は、日本の林業における長年の構造的な課題となっています。

カーボンニュートラルと森林保全への貢献

適切に間伐が行われた元気な森林は、二酸化炭素(CO2)を活発に吸収するため、カーボンニュートラルの達成(脱炭素社会の実現)に直接的に貢献します。逆に、管理が行き届かず老朽化した森林や過密な森林は、CO2の吸収能力が低下してしまいます。

さらに、間伐材を放置せず、製品や素材として有効利用することは、持続可能な開発目標(SDGs)の達成にも深く関わっています。具体的に関連する主な目標は以下の通りです。

SDGs目標項目 間伐材利用による具体的な貢献内容
目標12:つくる責任 つかう責任 廃棄・放置されるはずだった未利用の森林資源を回収し、循環型の素材として再定義する。
目標13:気候変動に具体的な対策を 適切な森林管理を促すことでCO2吸収源を保全し、地球温暖化防止に寄与する。
目標15:陸の豊かさも守ろう 健全な森の生態系を維持し、保水力を高めることで、土砂災害の抑制や豊かな山の環境を守る。

このように、間伐材をただの「木くず」や「廃棄リスクのある課題」として捉えるのではなく、価値ある資源として社会の中で循環させる仕組みを作ることこそが、現代のものづくり企業や自治体に求められているアプローチです。

間伐材を活用するメリットと企業のメリット

企業が自社の製品開発やオフィス資材、ノベルティなどに間伐材を積極的に取り入れることには、単なる環境保全への協力に留まらない、ビジネス上の多大なメリットが存在します。消費者や投資家が企業の環境姿勢を厳しく評価する現代において、間伐材の採用は強力な武器となります。

環境配慮(SDGs)による企業ブランディング

サステナブルな素材を選択しているという事実は、企業の社会的責任(CSR)を果たす姿勢を社内外に強くアピールすることに繋がります。特に、アクリルやプラスチックなどの化石燃料由来の資材から、地域で眠っていた間伐材へと素材を切り替えることで、「環境配慮型企業」としてのブランドイメージが確立され、競合他社との差別化や、ESG投資家からの高い評価を獲得しやすくなります。

本物の木が持つ質感とストーリー性の付与

間伐材は、フェイクグリーンやプリント木目には決して真似できない「本物の木」ならではの温かみ、豊かな質感、そして特有の心地よい香りを備えています。さらに、「〇〇地域の森林を災害から守るために間引きされた木を使用している」という明確な背景(ストーリー)があることで、製品を手にするユーザーに対して深い共感と愛着を生み出すことができます。物語のあるプロダクトは、現代の「トキ消費」「エシカル消費」を重視するユーザー層の心に強く響きます。

なぜ進まない?間伐材利用における2つの壁

これほど多くのメリットがありながら、なぜ日本全体で間伐材の有効利用が劇的に進んでいかないのでしょうか。そこには、従来の木工加工や製造業のバリューチェーンにおいて、どうしても克服できなかった「2つの大きな壁」が存在していました。

1. 品質・強度のバラつきと高い加工コスト

間伐材は、まだ成長途中にある若い木(小径木)や、曲がりのある木が多く含まれるため、一般的な建材や均一な板材として切り出すのが非常に難しいという特性があります。節(ふし)が多く強度にバラつきがあるため、歩留まり(良品が得られる割合)が悪く、無理に成形しようとすると職人の高度な技術と多大な手間がかかり、結果として「環境には良いが、製造コストが非常に高くなってしまう」という悪循環に陥っていました。

2. デザインや用途が限定される流通の課題

丸太のまま、あるいは直線的な板材としてしか加工できない従来の技術では、間伐材の使い道は「割り箸」「紙のパルプ」「ベンチの天板」「コースター」といった極めて限定的な用途に偏りがちでした。複雑な形状やモダンなデザインの製品を作ろうとしても、木材の加工限界によって企画倒れになってしまうケースが多く、企業の製品開発担当者にとって「使い勝手の悪い素材」というイメージが定着してしまっていたのです。

担当者
担当者

「コスト」と「形状の制限」という2つの壁。これらを完全に打破し、間伐材に全く新しい価値を与えるために開発されたのが、私たちの最先端デジタルファブリケーション技術です!

3Dプリントで変革する間伐材のアップサイクル

従来の木工加工では、品質のバラつきや加工コストから敬遠されがちだった間伐材。しかし、素材開発事業部「marui lab」が保有する最先端のデジタルファブリケーション技術(3Dプリント技術)を用いることで、間伐材は全く新しい高付加価値な資源へと生まれ変わります。

木質ペレット・フィラメントへの素材化技術

marui labでは、排出・回収された間伐材や広葉樹を細かく粉砕し、樹脂と混錬(こんれん)することで、3Dプリンター用の材料である「marui pellet(ペレット)」や「marui filament(フィラメント)」を自社開発・製造しています。

この素材の最大の特徴は、化学的な人工着色剤を一切排除し、本物の木粉を使用している点にあります。これにより、3Dプリントによって成形された造形物でありながら、本物の木製家具と同じように、質感や色味、そして紫外線や年月による緩やかな経年変化(味わい)をそのまま楽しむことができます。デジタル技術で形を作りながらも、木本来のぬくもりを損なわない次世代のエコマテリアルです。

大型3Dプリンターが実現する自由な造形

素材のブレやノズルの詰まりといった3Dプリントならではのエラーを解消するため、marui labでは材料開発から造形テストまでを自社内で一貫して行っています。自社に導入しているペレットFDM式の大型3Dプリンター「茶室」は、最大W2000×D1400×Z1500mmという国内最大級の造形サイズを誇ります。

この一貫した環境と大型設備により、従来の木工では刃物が届かなかった複雑な曲面デザインや、中空構造を持つ軽量な家具・インテリア、建築の仕上げ材など、これまでの間伐材の常識を覆す自由なものづくりが可能になります。

地方創生を支援する「ペレット・フィラメント試作サービス」

marui labが構築した「粉砕から材料混錬、3Dプリンティングによる検証」までの全インフラは、BtoB向けの受託ソリューション「ペレット・フィラメント試作サービス」として、企業や自治体の皆様に広く開放されています。

地域の間伐材をオーダーメイド素材へ

一般的な木質フィラメントの製造では、事前の木材乾燥や徹底した不純物の除去など、原材料側への厳しい制約がハードルとなるケースが少なくありません。しかし、marui labの工業用微粉砕設備は、実務に基づいた非常に高いスペックを備えています。

よくあるお悩み・ご相談 marui labの対応(設備スペックと強み)
「樹皮や葉っぱがついたままでも大丈夫?」 そのまま粉砕可能です。弊社の設備は樹皮付き、葉っぱ付きの状態からでも問題なく粉砕処理を行えます。
「事前に木材を乾燥させる必要はある?」 事前の乾燥は不要です。粉砕時に発生する熱によってある程度水分が飛ぶため、手間を大幅に削減できます。
「どれくらいのサイズまで投入できる?」 約1m程度のサイズまで対応。粉砕機に入る大きさ(約1m程度)であれば、そのまま丸太や枝木を投入して微粉砕できます。

小ロット試作から始める林業の6次産業化と製品化

この試作サービスを利用することで、自治体や企業が保有する「特定地域の森林から出た間伐材」などの木材をお預かりし、それらを独自のオーダーメイド材料(ペレット・フィラメント)へと加工することが可能です。

さらにmarui labでは、材料の製造やテスト出力に留まらず、自社に保有する国内最大級の大型3Dプリンター等を用いて、実際の家具やインテリア、ノベルティなどの最終製品の製作(受託造形・受注生産)までワンストップで対応しています。デザイン企画から素材化、そして最終的なプロダクトのカタチにするまでを一気通貫でサポートできる点が、私たちの最大の強みです。

お客様の土地で育った木をそのまま使うからこそ、完成したプロダクトには他にはない唯一無二のストーリー性が生まれます。地域の未利用資源を、その地域独自の記念品や特産品、オフィス家具へとアップサイクルすることは、環境負荷の低減だけでなく、林業の6次産業化や地方創生を推進する強力なソリューションとなります。

まとめ:間伐材の可能性をデジタル技術で引き出す

日本の森林保全やSDGsの達成において、間伐材の有効利用は避けて通れないテーマです。しかし、品質のバラつきやコスト、デザインの制限といった従来の加工技術における「壁」が、多くの企業の導入を阻んできました。

marui labは、こうした課題に対して、3Dプリント用のオーダーメイド材料(ペレット・フィラメント)製造技術と、実際の家具やノベルティ製作までをカバーする受託造形インフラという全く新しいソリューションを提示します。「樹皮付き・乾燥不要・1mサイズまで対応」という高い粉砕スペックにより原材料の制約を緩和し、企画・材料開発から製品化までをワンストップで並走します。

環境に配慮したストーリー性を兼ね備えた、あなただけのオーダーメイド素材開発、そして次世代の家具・ノベルティ製作を、私たちと一緒に始めませんか?

間伐材・未利用材のアップサイクルをご検討中の方へ

marui labでは、企業様や自治体様がお持ちの木材・植物から、オリジナルの3Dプリンター用素材をオーダーメイドで試作・製造するだけでなく、それらを用いた家具やノベルティの受注生産(プロダクト製作)まで幅広く承っています。「自社の地域材で新しい製品を作りたい」「素材化から完成品まで一括で相談したい」など、まずはお気軽にご相談ください。

  • 自社の地域材・端材を使って、オリジナルの家具やノベルティを作りたい
  • 未利用材の素材化の可能性や、3Dプリント製品のクオリティを試したい
  • 企画・材料開発から製造までワンストップで依頼できるパートナーを探している

最近の投稿

アーカイブ

カテゴリ

タグ一覧